2021/09/05

第2回シンポジウム「南レヴァントおよび紅海周辺における青銅器時代遊牧民墓域の型式・構成・背景」を開催しました。 

昨日、9月4日に「南レヴァントおよび紅海周辺における青銅器時代遊牧民墓域の型式・構成・背景」(「中東部族社会の起源」第2回シンポジウム)と題したオンラインシンポジウムを開催しました(主催:科学研究費補助金基盤研究(S)「中東部族社会の起源:アラビア半島先原史遊牧文化の包括的研究」研究代表者:金沢大学古代文明・文化資源学研究センター・特任教授 藤井純夫、共催:金沢大学古代文明・文化資源学研究センター)。発表者・発表タイトルは下記のとおりです。


研究発表1
藤井純夫(金沢大学古代文明・文化資源学研究センター特任教授)
「ヨルダン・サウジアラビアにおける青銅器時代遊牧民の墓域調査」

研究発表2
山藤正敏(奈良文化財研究所研究員)
「「ツィンの荒野」を越えて:南レヴァント乾燥域における前期青銅器文化交渉史」

研究発表3
坂本翼(京都大学学術研究支援室職員)
「スーダンの遊牧民:紅海沿岸および東部砂漠からの視点」

研究発表4
徳永里砂(金沢大学古代文明・文化資源学研究センター客員准教授)
上杉彰紀(金沢大学古代文明・文化資源学研究センター特任准教授)
「ハウラー遺跡後背地における先史時代・遊牧民遺跡」


ヨルダン南部、サウジアラビア北西部、スーダンの各地の遊牧民が関係したと考えられる考古学的事例について報告が行われ、遊牧民文化の特質について議論が交わされました。遊牧民あるいは遊牧民社会は考古学的に捉えにくい研究テーマですが、定住民との関係、資源開発、墓葬遺跡、岩絵など、さまざまな物的証拠を残しており、それらを包括的に研究することで、遊牧民社会の実態に迫れることが示された研究会となりました。