2021/01/26

科研合同研究会「西アジアと中央アジアの牧畜―それぞれのフィールドから―」を開催しました。 

去る1月22日に、名古屋学院大学・今村薫先生の研究プロジェクト(科研基盤研究A「中央アジアにおける牧畜社会の動態分析―家畜化から気候変動まで」)と合同で、「西アジアと中央アジアの牧畜―それぞれのフィールドから―」と題した研究会(非公開)を開催しました。下記の発表者・タイトルで考古学と人類学の視点から遊牧民、遊牧民社会・文化について報告があり、活発な議論が交わされました。

報告1
藤井純夫(金沢大学)
「金沢大学調査団によるシリア・ヨルダン・サウジアラビアの先史遊牧民調査」

報告2
今村薫(名古屋学院大学)
「アフロ・ユーラシア乾燥地帯の牧畜―ラクダ利用を中心に」

報告3
星野仏方(酪農学園大学)
「ラクダ牧畜とヒツジ牧畜の比較」

報告4
本郷一美(総合研究大学院大学)
「ラクダの家畜化とハイブリッドの生産」

報告5
児玉香菜子(千葉大学)
「移動牧畜と定住牧畜の比較―寒冷、モンゴル高原の事例から」

報告6
徳永里砂(金沢大学)
「アラビア半島におけるヒトコブラクダの利用―ペトログリフの考察から」


遊牧民研究は人類学の分野で多くの研究の蓄積がありますが、遊牧民、遊牧民社会の歴史的展開を考えようとしたとき、考古学や歴史学の視点が不可欠になってきます。異なる分野の研究者が集まった今回の研究会は、遊牧民社会の特質と歴史的展開について考える上で有意義なものとなりました。