豊島祐樹(とよしまゆうき)

所属:融合研究域・融合科学系(古代文明・文化資源学研究所 兼任)
職階:講師
専門:環境デザイン、都市計画・建築計画
※金沢大学:研究者情報


研究内容

 能登地域や金沢を主なフィールドとして、歴史的建築物や地域の記憶など広く地域の資源を「文化資源」と捉え、建築、地域・都市計画、ランドスケープデザイン、コミュニティデザインなど、分野横断的な研究や実践を行っています。
研究対象の1つの歴史的建築物は、文化財指定された価値がすでに認められた建物だけでなく、地域に広く分布している未指定の建物も研究対象としています。まち全体の中で文化財指定された建物はごく一部であり、地域の風景を形づくっているのは未指定の建物のため、これらの建物をいかに再生・活用するかに取り組んでいます。今後は、地域に残る建物の適正評価手法の構築を進めていきます。
地域での実践として、能登半島地震の復興に取り組んでいます。宇出津コミュニティラボは、明治45年の民家を地域のコミュニティ拠点として整備し、ワークショップや展示をはじめとする各種イベントの企画・運営を行っています。記憶の街ワークショップは、震災前のまちの状態を白模型でつくり、住民ワークショップで色を塗ったり思い出を語ってもらい、住民の記憶を可視化し未来へ繋いでいく試みです。


主な著書・論文

  • 豊島祐樹・寺山一輝 2024 「空き家バンクデータを用いた歴史的建築物の改修・活用の実態分析-金沢市を事例として」『都市計画論文集』Vol.59 No.3、988-995頁。
  • Yuki Toyoshima, Mitsuhiko Kawakami, Zhenjiang Shen 2024. The Current Factors Impeding the Preservation and Utilization of Historical Buildings in Japan. International Review for Spatial Planning and Sustainable Development 12(4):117-131.
  • 豊島祐樹・川上光彦・関口達也・沈振江 2021 「金沢市における歴史的建築物の空き家の流通・再利用の実態と課題」『日本建築学会技術報告集』27(66)、908-913頁。
  • 豊島祐樹・川上光彦 2019 「金沢市における歴史的建築物の改修補助事業の実態と課題」『日本建築学会計画系論文集』84巻・第766号、2605-2615頁。

宇出津コミュニティラボ展示風景(石川県能登町)
写真1:宇出津コミュニティラボ展示風景(石川県能登町)

記憶の街ワークショップin能登町小木・九十九湾
写真2:記憶の街ワークショップin能登町小木・九十九湾