2023年7月21日:『高句麗・渤海史プロジェクト2023年度第1回講演会 - 韓国では中世東アジア海域交流史をどう教えているのか―「新安船」を活用した歴史教育』開催のお知らせ

 金沢大学では、今年度の科研費基盤Aに「高句麗・渤海史像の再構築についての総合的研究」(代表者:古畑徹/2023~27年度/高句麗・渤海史プロジェクトと略称)が採択されました。本プロジェクトでは、高句麗・渤海史を複数の広域史のなかに位置付け立体的に描くことを目標の一つとし、広域史自体の研究も進めていきます。そこで、そうした研究の一環として、韓国の鄭淳一(ジョン・スンイル)高麗大学校歴史教育科副教授を金沢にお招きし、今年度第1回の講演会を開催することとしました。
 参加希望者は、7月19日(月)までに古畑までメールもしくは電話にてお申込みください。その際、対面・オンラインのどちらで参加したいかの希望をお知らせ下さい。なお、会場が狭いため、対面希望でもオンラインになる場合がありますこと、ご了解ください。どうぞよろしくお願いします。


日  時: 2023年7月21日(金)17:15~18:45
会  場: 金沢大学サテライトプラザ2階講義室/zoomによるオンライン配信を併用
*会場アクセス方法: 金沢大学サテライトプラザ(https://www.adm.kanazawa-u.ac.jp/ad_koho/satellite/)
参加費 : 無料
申込先 : メールまたは電話にてお申し込みください。
古畑研究室 tfuruhat@staff.kanazawa-u.ac.jp / 076-264-5767
*メールにてお申し込みの際は、返信をしますので、返信メールがない場合は、再度お問い合わせください。
言  語: 日本語
共  催: 北陸史学会
後  援: 金沢大学 古代文明・文化資源学研究所


*鄭淳一氏の専門は日本史。高麗大学校の修士課程を修了後、早稲田大学大学院に留学、新川登亀男教授の指導のもとで博士号を取得した。著書に『九世紀の来航新羅人と日本列島』(勉誠出版、2015)。昨年9月より1年間の予定で国際日本文化研究センターの外国人研究員として来日。この1年間の研究テーマは「「新安船」を活用した中世東アジア海域交流史教育方法論の研究」で、本講演ではその成果の一端を話される。

*「新安船」とは、1975年に韓国全羅南道新安郡沖で発見された沈没船。1976~84年の海中調査の結果、2万点以上の中国陶磁器、2000点ほどの金属製品、800万点を超える銅銭など多量の交易品や多数の荷札木簡などが引き揚げられるとともに、船体自体も引き揚げられ、現在は木浦の国立海洋文化財研究所に展示されている。この船は、元の至治3 (1323) 年に、中国浙江省寧波より出港し,日本へ向かう途中で沈没したと考えられており、当時の東シナ海を舞台とした国際貿易の解明の上で極めて重要な資料である。