2023年7月22日:『いにしえの世界を探る - 金沢大学 古代文明・文化資源学フォーラム 2023』開催のお知らせ

 金沢大学は古代文明・文化資源学研究所を核として、私たち人類の過去をめぐる多彩な調査研究プロジェクトを活発に展開しています。そのねらいの時空間的な広がりは、文明誕生よりも古く遡る先史時代から近代・現代にいたるまで、そして新旧の大陸をまたぐ世界の各地に及びます。そうした活動の最新情報を中高生・学生・一般のみなさまにご紹介するため、このたび公開フォーラムを開催する運びとなりました。考古学・考古科学・文化資源学の糾合を目指して金沢大学が取り組んでいる、先端研究の最前線にふれてみてください。


日  時: 2023年7月22日(土)13:15~17:15(13:00開場)
会  場: 金沢市文化ホール 2F 大集会室(石川県金沢市高岡町15-1)
*会場アクセス方法: https://www.bunka-h.gr.jp/access/
参加費 : 無料
参加方法: 事前の申込は不要です。直接、会場にお越しください(先着順にて150名様まで入場できます)。
対面形式のみでの開催になります(オンライン配信などの予定はございません)。
※来場者用の駐車場はございませんので、なるべくバスなどの公共交通機関をご利用ください
言  語: 日本語
主  催: 金沢大学 古代文明・文化資源学研究所

2023年7月22日:『いにしえの世界を探る - 金沢大学 古代文明・文化資源学フォーラム 2023』開催のお知らせ

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プログラム

13:15-13:20

開会挨拶 河合 望(金沢大学古代文明・文化資源学研究所 所長)

13:20-13:50

報告① 市川 彰(金沢大学古代文明・文化資源学研究所 准教授)
環境変化は文明の衰退や崩壊を招くのか? ―マヤ南部地域諸遺跡の発掘調査
 温暖化や異常気象が問題視され、地球環境の変化を実感できる今日この頃です。世界各地に勃興した古代文明を築いた人びとも温暖化や寒冷化、干ばつや噴火などによって引き起こされた予測不能な環境変化を経験しました。では、古代の人びとはそうした環境変化に無力だったのでしょうか。アメリカ大陸史上最大の巨大噴火に対峙したマヤ文明の人びとの多様な反応や知恵について、報告者による発掘調査の成果をもとにお話しします。

13:50-14:20

報告② 河合 望(金沢大学新学術創成研究機構 教授)
エジプト、グレコ・ローマン時代の埋葬を探る ―サッカラ遺跡カタコンベ調査最新報告
 金沢大学を中心とする日本・エジプト合同調査隊は、2019年9月にサッカラ遺跡の北部にてグレコ・ローマン時代のカタコンベ(地下集団墓)を発見しました。その直後、コロナ禍で調査の中断を余儀なくされましたが、ようやく2023年2月、約3年半ぶりに再開することができました。本報告では、カタコンベ内部の3Dスキャンニングや写真測量などの記録、そして埋葬や壁面の観察など、今年春に実施した調査の成果についてお話しします。

14:20-14:30

 休憩

14:30-15:00

報告③ 藤井 純夫(金沢大学古代文明・文化資源学研究所 特任教授)
「肥沃な三日月弧」の外側 ―シリア・ヨルダン・サウジアラビアにおける先史遊牧民遺跡の調査
 教科書に「肥沃な三日月弧」とあるので、それを覚える。しかし、それだけではつまらない。では、「肥沃な三日月弧」の外側はどうなっていたのだろうか。そう考えるのが、大学での研究の第一歩です。金沢大学の西アジア遺跡調査団では、シリア、ヨルダン、サウジアラビアの内陸乾燥域で先史遊牧民の遺跡を発掘してきました。定住農耕社会から遊牧部族社会が派生する過程、「肥沃な三日月弧」外側の考古学についてお話しします。

15:00-15:30

報告④ 小髙 敬寛(金沢大学国際基幹教育院 准教授)
メソポタミア文明の源流をたどる ―イラク、シャフリゾール平原の先史遺跡調査
 史上初めて、生活の糧を農耕や牧畜に頼る暮らしを始めた「肥沃な三日月弧」の人びとは、やがてメソポタミア低地へと進出し、最古の文明誕生の舞台を整えました。金沢大学をはじめ筑波大学・東京大学・北海道大学などからなる研究チームは、そのプロセスの追跡を目指して、ティグリス河の支流域で遺跡調査に取り組んでいます。本報告では、昨夏に実施したシャイフ・マリフ遺跡の発掘調査を中心に、これまでの成果について紹介します。

15:30-16:00

報告⑤ 久米 正吾(金沢大学古代文明・文化資源学研究所 特任助教)
先史時代の高地での暮らしとシルクロードの始まり ―キルギス、天山山脈の遺跡調査
 中央アジアのパミール高原から中国の新疆ウイグル自治区へ東西に延びる天山山脈で農業や牧畜を最初に営んだ人びとの日々の暮らしが、いかに東西交流の大動脈であるシルクロードを形作ったか。天山山脈中央部に位置するキルギスでの最近の考古学調査成果について、先史時代の人びとが高地で暮らすようになった背景を探りつつ、お話しします。

16:00-16:10

 休憩

16:10-16:40

報告⑥ 覺張 隆史(金沢大学古代文明・文化資源学研究所 助教)
    中込 滋樹(ダブリン大学トリニティカレッジ 助教)
中国古代文明の黎明期におけるヒトの移動パターン ―古人骨のDNA分析と同位体分析
 遺跡から出土する古人骨は、遺伝情報であるDNAや生態情報となりえる様々な構成元素の同位体情報を保持しています。これらの情報を抽出することで、過去の人びとの移動履歴の復元が可能となります。本報告では、古代DNA分析と同位体分析を組み合わせることで見えてきた、中国古代文明におけるヒトの移動パターンに関する研究について紹介します。

16:40-17:10

報告⑦ 松永 篤知(金沢大学資料館 特任助教)
近世・近代の金沢の暮らしを発掘する ―宝町遺跡第19・20次発掘調査を中心に
 金沢大学には、各キャンパスに遺跡が存在します。なかでも、医学類と附属病院がある宝町キャンパスは、全域が埋蔵文化財包蔵地に指定されています。この地は、近世には金沢城下町の南東端にあたり、近代以降は病院と医学校となって現在に至っています。その遺構・遺物が、過去20回の発掘調査で見つかっているのです。本報告では、第19・20次調査を中心に、宝町遺跡の発掘調査成果を紹介し、近世・近代の金沢の暮らしを考えます。

17:10-17:15

閉会挨拶 足立 拓朗(金沢大学古代文明・文化資源学研究所 副所長)



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odaka@staff.kanazawa-u.ac.jp (担当:小髙)
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