センター長ご挨拶

 人間社会研究域附属 古代文明・文化資源学研究センターは、前身である国際文化資源学研究センターの活動や成果を引き継ぎ、金沢大学の強みの一つである考古学・文化資源学の研究を格段に進化させるため、令和3年4月1日に設立されました。このセンターは、学際研究による古代文明の世界的な研究拠点となることをめざし、

(1) 世界各地の古代文明の中心地と周縁で世界をリードする発掘調査や考古学研究を展開し、古代文明の研究を通して人類史の解明に寄与する。

(2) 革新的文理融合研究により、世界各地の古代文明の起源の解明や、発展と衰退のメカニズムの解明に寄与する。

(3) 研究成果を学術分野にとどめることなく広く社会に広め、SDGsの達成に貢献する。

という3つの目標を掲げています。

 センターの構成員は、エジプト、西アジア、南アジア、中央アジア、中国、そしてマヤと世界各地の考古学調査の最前線で活躍し、大規模な発掘調査や国際共同研究を各地で推進しています。それらの考古学研究は、パレオゲノミクス、宇宙線物理学、構造力学など医系・理系の研究と融合することにより革新的な文理融合研究となり、古代文明の研究を大きく発展させることが期待されています。

 また、センターではこういった学術成果を単に学界のみにとどめるのではなく、国際文化資源学研究センターが培ってきた文化資源学のアプローチにより、現代社会の諸問題の解決と結び付け、現代社会の要請であるSDGsの達成に貢献できるような古代文明研究を目指します。どうぞ、皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。


古代文明・文化資源学研究センター長
中村 誠一