アジア文化資源学リンケージ金沢セミナー
アジア文化資源学のリンケージ構築を目指し、日本学術振興会の資金援助を受けて、2010年2月18日から3月12日まで、一連の講義、セミナー、エクスカーション、公開シンポジウムを実施した。この催しには、金沢大学の協定校・協定機関であるチェンマイ大学(タイ)、チュラロンコン大学(タイ)、プネー大学(インド)、ヤンゴン大学(ビルマ)、ベトナム考古学局(ベトナム)、バンドン工科大学(インドネシア)等から14名の若手研究者を招聘し、活発に意見を交換した。その成果は3月6・7日に金沢市内で開催した公開シンポジウムの場で各参加者が発表し、その内容は、特別講師による講義原稿と合わせて「Cultural Resource Studies Asian Linkage Building Seminar 2010 Working Papers」として公刊した。
文化資源学フィールドマネジャー養成プログラム
文化資源学フィールドマネジャー派遣者写真
文化資源学国際コンソーシアムの構築
本プログラムは、国際文化資源学研究センターが取り組んでいる国際共同研究事業の一つであり、日本学術振興会による「頭脳循環を活性化する若手研究者海外派遣プログラム」の平成22年度採択課題でもある。平成24年度までの三カ年計画で実施されている。「文化資源学国際コンソーシアムの構築」という大テーマの下に、1)パブリック・アーケオロジーと考古資料の社会還元、2)建築文化資源の評価と利活用、3)考古学のエスノグラフィー、4)跨境民族と宗教変容、5)音楽とアイデンティティー形成、という5つのサブ・テーマを設けている。こうしたサブ・テーマに沿って派遣される数名の若手研究者は、国内担当研究者および派遣国研究者と協力して組織的かつ継続的なフィールド調査を実施すると同時に、理論・方法の両面で格段のブラッシュアップを図り、文化資源学の概念構築と実践手法開発とを推し進める。また、プロジェクト全体としても制度面での整備を課題に定め、本学を結節点とする文化資源学国際コンソーシアムの構築を目指している。